なぜソクラテスはクソリプおじさんになったのか

 

ソクラテスはクソリプおじさん!?

古代ギリシャ時代の哲学者である
ソクラテスは実は次の画像のように
誰かれ構わず議論をふっかけるような人でした。

 

今の時代で考えればソクラテスは

ネット上でつまらないことに
いちいち突っかかってくる人

にあたるでしょう。

ではソクラテスはこれをすることで
なぜ、そして一体何をしたかったのでしょうか。

今回はこのことについて紹介していきます。

 

ソクラテスの生きた時代背景

舞台は古代ギリシャのポリス、アテナイ。

その頃には直接民主制が確立し
市民が選挙や裁判といった公共の場に
自ら出て話すことが盛んになっています。

しかしそこでは
何が真実であるか
ではなく

とにかく相手を
やり込め出し抜くこと

が何よりも大事にされました。

その結果弁論術
需要が高まっていきました。

すなわちギリシャの個人がポリスの一市民として
自覚を持ったことにより、個人的な利益の追求と
そのテクニックの獲得に走った時代です。

 

そんな時代に

ソフィスト

というお金をもらって弁論術を教える職業が現れ
人気を博するようになります。

 

ソフィストは

ソフィスト

この世にはルールなどなく何でもあり。
白を黒、黒を白と言える
口のうまいやつが勝つ!

とうそぶきました。

 

ちなみに

この「ソフィスト(Sophist)」
という言葉は、英語の
「sophisticate」
の語源となっており、これには
「洗練する」という意味以外にも

詭弁を弄する

という意味もあります。

その結果市民は己の欲望を満たすことに邁進
ポピュリズムが蔓延、世間の風潮は乱れていきました。

ソクラテスが登場したときには
このような時代背景がありました。

 

ソクラテスはアテナイを立てなおしたかった

ポピュリズムで乱れたアテナイを
立てなおそうとソクラテスは考えます。

その結果街頭で出会した人に
誰彼構わず議論をふっかけることをしたのです。

その目的は、自分の無知を自覚しながらも
相手の無知を暴き

ソクラテス

大切なのは「ただ生きること」ではなく
「よく生きること」

と説き伏せることです。

 

ここでソクラテスのいう
「ただ生きること」というのは

生存本能のおもむくまま
肉欲を満たすための金銭欲
名誉や地位への出世欲
自己顕示欲を無闇に求める生き方のこと

を言います。

そして「よく生きる」というのは

死を終わりとする
肉体的な生の長さにこだわらず
何が何でも生き延びようとする
本能に逆らう生き方のこと

さらには

「本当のこと」を求める知的な欲求によって
与えられた人生の質を高めようとする
「知を愛し求める者」
としての生き方

を指します。

 

ソクラテスのその後

そのようなソクラテスによって
やり込められたソフィストたちの間では
彼への不満が溜まっていきます。

結果ソクラテスはたくさんの敵を作ることになり
挙句の果てには色々あって(省略)
死刑を宣告されてしまいます。

ですが、結果的にソフィストたちを
アテナイから一掃することになりました。

 

しかし、ソクラテスのこの働きにより
弟子であるプラトンアリストテレスらが
現れてくる舞台を用意されたわけなので
彼のクソリプは

歴史上重要なクソリプだった

とも言えるのではないでしょうか。

 

以上ソクラテスが
クソリプおじさんになった理由
でした。

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